吹奏楽のドラム練習!初心者が知るべき基礎知識や基礎練習とは?
吹奏楽部でパーカッションになったけど、やっぱりドラムも叩くんだろうな~とちょっと不安になっていませんか?
「手足をバラバラに動かすなんてムリムリ!」
そんなドラム初心者のあなたに、これだけはまず知っておいて欲しいドラムの基礎知識や基礎練習方法をご紹介します。
少しは不安も解消されるかも?
是非、ご覧ください。
【重要】上達に左右するドラムのセッティング
セッティングの手順
TVなどでアーティストのライブを見てみると、人によってドラムのセッティングが全然違ったりします。
ドラムのセッティングには、「これが正解!」というものはないのですが、基本的なセッティング方法は存在します。
今回は基本となるセッティングの手順を紹介しますので参考にしてみて下さい。
初心者向けのガイド本を参考にした、正しい姿勢で演奏するための基本のセッティングです。
- イスの高さ・・・座ってみて、ひざがすこし下がるくらい。
- バスドラムとハイハットの位置・・・ペダルに足が自然における位置に。右足にバスドラム・ペダル、左足にハイハット・ペダル。
- スネアドラムの位置・・・体の正面にくるようハイハットシンバルとバスドラムの真ん中に置き、スティックの先が打面の真ん中にくる位置に
- スネアドラムの高さ・・・スティックの先を打面につけたとき、ひじより手首が少し下がる高さに。
- ハイハットシンバルの高さ・・・スネアとの高低差は15~20cmくらいで、ハイハットシンバルの開く間隔は1.5~3cm。
- タムタムの位置・・・スネアを叩くときと同じくらいの角度でスティックがあたるように、少し手前に傾ける。
- フロアタムの位置・・・スネアとほぼ同じか少し低めの高さにし、スティックの先が打面の中央にくる位置に。
- ライドシンバルの位置・・・肩や腕の力を抜いた状態で、シンバルの中間あたりを楽に叩ける位置に。
- クラッシュシンバルの位置・・・腕を軽く曲げた状態で自然と叩ける位置に。
- クラッシュシンバルの高さ・・・目の位置と同じくらいの高さに。
~~参考文献:『見ればできる楽器演奏ガイド ドラムをたたこう』監修/長野祐亮 編/ヴィットインターナショナル企画室~~
手足がバラバラに動くという勘違い
ドラムって手足をバラバラに動かすんでしょ?そりゃ無理!・・・と思ってませんか?
ドラムは一見、手足がバラバラに動いているようで、必ず一緒に動いているところがあります。
このドラムの楽譜を見て下さい。
これは8ビートという基本的なリズムが2小節分あります。
8ビートというのは、1小節を8つに分けた8分音符が基本となったリズムです。
「H.H(ハイハット)」が1小節で8つ叩いていますが、1拍目で「B.D(バスドラム)」、2拍目で「S.D(スネアドラム)」、4拍目でまた「S.D(スネアドラム)」と、それぞれ重なっている音符があります。
このようにリズムを叩いている時には、大抵一緒に叩く部分が出てきます。
「ドラムは手足がバラバラ動く!」というのは、知らない人の勘違いで、これからドラムを始めるという、吹奏楽部のあなたは、決して口にしてはいけませんよ^^
とは言え、初めて叩いてみるとわかると思いますが、ぶきっちょな人は、手足が一緒に同じ動きをしてしまうという現象が起こります。
でもこんな動きは普段しないわけですから、仕方ありません。
もし、いきなり上記の楽譜が叩けた!というあなたは、結構、ドラムのセンスがありますよ!
なかなか出来ないな~という人は、まずは「H.H」だけ、次に「B.D」を足して、最後に「S.D」を追加すると具合に、ひとつづつ重ねていくと出来るようになってきます。
焦らず、練習してみましょう。
ドラムの叩き方やフォームをチェックしよう!
椅子の高さ
ドラムの椅子の高さは結構重要です。
低すぎても高すぎても、足に力が入りすぎてしまったり、逆に力が入らないなんてことが起きます。
足で踏むバスドラムが安定していないと、リズム全体も不安定になってしまいます。
では、ドラム椅子の高さ調整のポイントです。
まず、椅子の半分ぐらいに座った時に、少し膝が下がるぐらいに高さを調整してみましょう。
そこで、バスドラムを踏んでみます。
バスドラムを踏んだ勢いで体が、後ろに反ったり、揺れてしまうようでは、少し低いです。
体に影響がない高さまで調整して下さい。
スティックでの叩き方
スティックの持ち方は、人差し指の第二関節と親指でつまみ他の指は力を入れずに添える、というのが一般的です。
ぐっと握ってしまうと、早く叩けませんし、正確に叩くこともままなりません。
手に豆が出来る!という人は、大抵スティックをがっちり握ってしまうのが原因です。
ドラムの奏法は、大きく分けてふたつ『グラッドストーン奏法』『モーラー奏法』というものがありますが、まずは、自分で叩いてみて、しっくりくる方で叩いてみたら良いと思います。
ポイントは力まないこと!
いかに力を抜いて叩けるかを意識してチャレンジしてみましょう。
スティックの先端には、しずくや豆粒のようなかたちをしたチップというものがあります。
そしてなで肩になっている部分をショルダー、持ち手の部分をグリップといいます。
スネアやタムは基本的にはそのチップで打面を叩きます。
手をひじから動かし顔の高さくらいまで持ち上げて、腕を振り下ろします。
打面の真ん中を叩けるようにしましょう。
シンバル系は音量や曲調によって、チップで叩いたりショルダーで叩いたりします。
ハイハットは基本は閉じた状態でシンバルの半径の中間を叩きます。
クラッシュシンバルはショルダーで叩くことが多く、よく響く音が鳴ります。
ライドシンバルはチップでシンバルの半径の中間を叩いたり、カップ(真ん中の膨らんでいる部分)を叩いたりします。
バスドラムの叩き方
バスドラムは『ヒールアップ奏法』と『ヒールダウン奏法』がありますが、初心者におすすめなのは『ヒールアップ奏法』。
これはつま先をペダルにつけたまま太ももを動かしてかかとを持ち上げ、ひざに力を入れずに下に落とし音を鳴らします。
ポイントは足の重さを意識することです。
手の動きと同じように力まずに叩くことが重要です。
足首や膝で叩こうとするとリズムが安定しませんし、しっかりした音が出ません。
フォームチェックをしよう
ドラムを叩く自分のフォームは鏡を使ってチェックするのが分かりやすいです。
チェックする点は、まず、
- スティックが真っ直ぐに振れているか?
- 余計な力が入っていないか?
四方八方に鏡を置いてチェックするのがGOODですが、さすがに難しいと思うので、自分の横や正面に置いてみてチェックしましょう。
最近はスマホがあるので、動画を撮って確認するのもひとつの手ですね。
フォームチェックをしてみると、「スティックがまっすぐ振れていると思っていたのに、実際は曲がっていた。」
というように、自分の頭の中で思う動きと実際の動きとの誤差に気づくことが出来ます。
その誤差を無くすよう意識して練習していくことが大切です。
スティックをまっすぐ振れることは、きれいなフォームを作る上でとても重要な要素。
余分な力が入らない、きれいなフォームはドラム上達の早道ですのでしっかり練習しましょう。
テンポがズレないための練習方法とは?
テンポがズレないためには、メトロノームを使った練習が効果的です。
基礎以外の曲練習などでも、メトロノームを使いましょう。
-
- まず、インテンポ(=曲の通常のテンポ)の倍速でメトロノームを設定します。(例:曲が♩=120なら♩=60に設定)
- その速さでひと通り楽譜をさらい、その後引っかかる点を繰り返し練習します。
- 倍速である程度叩けるようになったら、メトロノームをインテンポにして楽譜をさらい、その後引っかかる点を繰り返し練習します。
ちょっと難しいですが、以下の方法もおすすめです。
通常メトロノームは4分音符で鳴らすように設定すると思いますが、それに慣れてきたら小節のアタマだけに設定して練習してみてください。
(♩=120の場合は、♩=30に設定し、120のテンポのまま、小節アタマだけが鳴っているイメージ)
小節アタマだけにすることにより、メトロノームが鳴ってない余白部分を自分で補おうという意識が生まれ、テンポ感がつかめるようになってきます。
はじめはなかなか合わないと思いますが、徐々に自分の頭の中で正しいテンポが刻めるようになり、メトロノーム無しの状態でも正確なテンポで叩けるようになりますよ。
吹奏楽で最低身につけたい代表的なリズムとは?
まず身につけておきたい代表的なリズムは、8ビートです。
以下の画像を参考に、ゆっくり練習してみましょう。
まずはこれ。
ハイハットを8分音符で刻みながら、1拍目にバスドラムを、2・4拍目にスネアドラムを入れます。
H.H…ハイハットシンバル S.D…スネアドラム B.D…バスドラム
続いて、5大8ビートと呼ばれるものたちを紹介します。
画像を参考に1~5の8ビートを叩いてみましょう。
拍の裏にバスドラムを入れるのがなかなか難しかったのではないかと思います。
ですがこの5つをマスターしておけば、あとは組み合わせ次第でどんな8ビートでも叩けるようになりますので、是非はじめにマスターして下さい!
まとめ
吹奏楽のドラム練習!初心者が知るべき基礎知識や基礎練習とは?ということでご紹介しましたがいかがですか?
はじめてドラムを叩く人の中には、ドラムは難しい!という人と、ドラムは楽しい!という人に別れます。
どっちが早く上達するかは歴然ですね。
頭で難しく色々考えるよりは、まずは慣れることです。
カッコよく叩けるようになれば間違いなくヒーローもしくはヒロインになれますから、ワクワクしながら練習してもらいたいなと思います。