吹奏楽人気曲 コンクール自由曲ランキング!中学・高校編

吹奏楽人気曲 コンクール自由曲ランキング!中学・高校編

毎年開催される吹奏楽コンクールにおいて演奏される様々な自由曲。

一夏をかけて取り組む曲なので音楽的にも技術的にも、その年のその団体に合った曲が選ばれます。

目次
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【中学校】吹奏楽コンクール全国大会で演奏された自由曲人気ランキング

この記事では、吹奏楽コンクールの中学校の部と高校の部でそれぞれ人気の自由曲をまとめています。

まずは、中学校の部で演奏された人気の自由曲をランキング形式で発表していきます。

 

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第5位「マインドスケープ」

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの第5位は、高昌帥作曲の「マインドスケープ」です。

高昌帥氏の傑作作品の一つともいえるこの曲ですが、かなりの難曲としても知られています。

吹奏楽の全ての楽器が活躍し、ソプラノサックスのソロも見せ場の一つで、迫力のあるサウンドが魅力です。

 

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第4位「歌劇トゥーランドット」

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキング 第4位は、ジャコモ・プッチーニ作曲の歌劇「トゥーランドット」です。

プッチーニが作曲した最後のオペラで、カラフによって歌われる「誰も寝てはならぬ」は、このオペラの代名詞的存在となっており、テレビなどでも流れています。

日本では2006年に開催されたトリノオリンピックで、荒川静香選手がフリースケーティングで使用し、金メダルを獲得したことによってこの曲の人気も高まりました。

 

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第3位「The Rebirth~復興~」

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの第3位は、保科洋作曲の「The Rebirth~復興~」です。

原曲である吹奏楽版は、ヤマハ吹奏楽団の創立50周年を記念して2009年に作曲されたものです。

タイトルのThe Rebirth【復興】はもともと、ヤマハ吹奏楽団がたどった50年の歴史に思いを馳せつつ、さらなる飛躍への期待をイメージして命名されたものでした。

しかし、2011年の東日本大震災以降、「復興」という言葉は大きな意味を持つ言葉となり、タイトルとその力強いサウンドも相まって、震災以来多くの吹奏楽団が演奏会やコンクールなどでこの曲を取り上げています。

 

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第2位「天雷无妄」

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの第2位は、天野正道作曲の「天雷无妄(てんらい・むぼう)」です。

2013年に浜松交響吹奏楽団創立40周年を記念して作曲されたもので、全4楽章・約22分の演奏時間を要する作品です。

時に荒々しく、時に美しく、時に悲しく、様々な表情を見せる作品で、吹奏楽ならではのサウンドを存分に発揮でき、一躍全国大会を賑わせる作品となりました。

 

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第1位「Mont Fuji(富士山)~北斎の版画に触発されて~」

【中学校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの栄えある第1位は、真島俊夫作曲の「Mont Fuji(富士山)~北斎の版画に触発されて~」です。

真島俊夫の作曲手法のひとつである「日本の旋法と西欧のハーモニーの融合」を追求した作品で、日本人にとって特別な思いのある富士山の雄大な姿を見事に表現した曲となりました。

難易度は高めですが、高い芸術性を持つ曲としてコンサートのメインやコンクールの曲に使われています。

【高校】吹奏楽コンクール全国大会で演奏された自由曲人気ランキング

吹奏楽コンクール中学の部で演奏された人気の自由曲についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?

あなたの知っている曲や、もし吹奏楽経験者ならば演奏したことがある曲はあったでしょうか?

ここからは高校の部で演奏された人気の自由曲をランキング形式で発表していきます。

 

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第5 「ワイン・ダーク・シー」

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの第5位は、ジョン・マッキー作曲の交響曲「ワイン・ダーク・シー」です。

この曲は宮城県の名取交響吹奏楽団が自由曲として取り上げたことをきっかけに人気曲となりました。

全3楽章を全てノーカットで演奏すると30分ほどかかる曲なので、コンサートのメイン曲としてこの曲を採用する団体も数多いです。

 

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第4位「影のない女」

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの第4位はリヒャルト・シュトラウスの作曲した交響的幻想曲「影のない女」です。

コンクールではリヒャルト・シュトラウス自身による交響詩ではなく、このオペラを元に田村文生氏が交響詩として独自に再構築したものが演奏されています。

 

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第3位「三角帽子」

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの第3位は、スペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャにより作曲されたバレエ音楽「三角帽子」です。

ロシアバレエ団の創設者セルゲイ・ディアギレフから作曲を依頼でされ、1919年にロンドンの劇場にて初演されました。

こちらの曲もよく吹奏楽コンクールで演奏されており、アレンジ版の楽譜もいくつか販売されています。

 

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第2位「パガニーニ・ロスト イン ウィンド」

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第2位は、長生淳作曲の「パガニーニ・ロスト イン ウィンド」です。

須川展也氏の委嘱により2008年に作成した、2本のアルトサックスとピアノのための曲で、吹奏楽版はそれぞれのパートがなるべく等しく活躍するようにと2011年に編曲されたものです。

この曲も演奏しがいのある大変な難曲として知られています。

 

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキング第1位「ダフニスとクロエ」

【高校】全国で演奏された自由曲人気ランキングの第1位はモーリス・ラヴェルが作曲したバレエ音楽、バレエ音楽「ダフニスとクロエ」です。

ロシアバレエ団のセルゲイ・ディアギレフの依頼を受けて、ラヴェルが1912年に作曲したバレエ音楽で、コンクールでも長年にわたって演奏されています。

吹奏楽コンクールで人気の曲を厳選した収録するベストアルバムで「ダフニスとクロエ」編でCDに収録されるほど人気の高い曲です。

吹奏楽人気曲ランキング クラシック編

ここからは吹奏楽で演奏される人気の曲を、クラシック曲を吹奏楽にアレンジしたものと吹奏楽オリジナルのジャンルでそれぞれランキング形式でまとめています。

まずは吹奏楽にアレンジされたクラシック音楽の人気曲についてご紹介します。

 

吹奏楽人気曲ランキング クラシック編第5位「ダッタン人の踊り」

吹奏楽人気曲ランキングクラシック編の第5位は、ボロディン作曲の歌劇「イーゴリ公」より 「ダッタン人の踊り」です。

エキゾチックさと激しさを持った曲で、オーケストラで演奏されますが、あまりに素敵なメロディーなので吹奏楽版に編曲され、さまざまな器楽編成のアレンジ作品が多いです。
5つの楽章のそれぞれのメロディーがたいへん魅力的なのですが、中でも1楽章目のオーボエとフルートの静かな序奏、オーボエのソロが特に感動的です。

 

吹奏楽人気曲ランキング クラシック編第4位「青銅の騎士」

吹奏楽人気曲ランキングクラシック編の第4位は、レインゴリト・グリエール作曲のバレエ音楽「青銅の騎士」です。

この曲の中にある「偉大な都市への賛歌」は、サンクトペテルブルクでの音楽会でアンコールによく曲が演奏され、曲を聴く時には聴衆は皆立ち上がり、最後に拍手喝采をする習慣があるそうです。

日本でも、吹奏楽編曲がされた楽譜が発表されており、コンクールの自由曲や演奏会のプログラムとして取り上げられている人気曲です。

 

吹奏楽人気曲ランキング クラシック編第3位「ローマの祭り」

吹奏楽人気曲ランキングクラシック編の第3位は、イタリアの作曲家レスピーギの交響詩「ローマの祭り」です。

4楽章で構成され、トランペットがかなり活躍し、曲の難易度も高いですが、とても人気がある曲です。

情景が様々に変化していくような曲調の移り変わりが特徴的な曲で、4つの楽章の中でも、第4楽章の「主顕祭」はよく演奏されます。

 

吹奏楽人気曲ランキング クラシック編第2位「くるみ割り人形」

チャイコフスキーの3大バレエ組曲のひとつ「くるみ割り人形」です。

オーケストラで演奏されますが、大変人気のある曲なので吹奏楽版をはじめ、さまざまな器楽編成のアレンジ作品が発表されています。

技術、音楽性の両面で演奏者に高いレベルが要求される難曲のひとつですが、人気もあり知名度も高い曲なので演奏会のメイン曲にもつかわれます。

 

吹奏楽人気曲ランキング クラシック編 1位「星条旗よ永遠なれ」

吹奏楽人気曲ランキングクラシック編の栄えある第1位は、ジョン・フィリップ・スーザの代表作、「星条旗よ永遠なれ」です。

アメリカの国歌とならび愛されているこの作品は、日本でもかなり知名度があり、演奏会のアンコールで取り上げられることが多いようです。

荘厳でかつ美しいこの作品を、当時のロナルド・レーガン大統領が合衆国の公式行進曲として認めました。

最後のトリオの部分は、アメリカの3つの要素を表しているとされ、主題は北アメリカ、ピッコロの助奏は南アメリカ、そして力強いトロンボーンのメロディーは西アメリカを表現しているという、まさにアメリカを象徴するような行進曲です。

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編

クラシックの人気曲についてまとめてきましたが、あなたの好きな曲はありましたか?

ここからは吹奏楽で演奏される吹奏楽オリジナル曲の人気曲についてご紹介していきます。

 

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編第5位「ルイ・ブルジョワの賛歌による変奏曲」

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編の第5位は、クロード・トーマス・スミス作曲の「ルイ・ブルジョワの賛歌による変奏曲」です。

この変奏曲に使われている賛歌は「詩編旧100番」として知られ、礼拝の際に栄唱としてよく用いられます。

曲名から「穏やかな曲なのかな?」と思いきや、全セクションに高い技術が必要とされる難曲です。

 

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編第4位「フィエスタ!」

吹奏楽人気曲ランキング吹奏楽オリジナル編の第4位は、吹奏楽界のヒットメーカー、フィリップ・スパーク作曲の「フィエスタ!」です。

アメリカ陸軍フィールド・バンドの50周年記念委嘱作品で、スピード感あふれるエネルギッシュな曲です。

スピード感あふれる主部に始まり、中間部ではロマンティックなメロディー、エネルギッシュなコーダというスタイルで、吹奏楽の魅力が詰まった演奏会のオープニングにピッタリの爽快感あふれる一曲です。

 

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編第3位「アルメニアン・ダンス パート1

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編の第3位は、吹奏楽の超有名作曲家の一人アルフレッド・リード作曲の「アルメニアン・ダンス パート1」です。

作曲から40年以上経った後でも人気があり、特にパート1は変化に富んだ曲想が好まれて単独で演奏されることも多い曲です。

アルメニアの民謡を題材として作曲され、「パート1」は5つのアルメニア民謡が連続して演奏されます。

 

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編第2位「華麗なる舞曲」

吹奏楽人気曲ランキング吹奏楽オリジナル編の第2位にはクロード・トーマス・スミス作曲の「華麗なる舞曲」です。

「華麗なる舞曲」はアメリカ吹奏楽界において、最高の実力ともいわれるアメリカ空軍軍楽隊のために作曲された曲で、ホルン・トランペットにはハイトーンが、木管には高速パッセージが求められ、「吹奏楽において最も難しい曲は何か?」という議論において必ず登場する難曲の一つです。

 

吹奏楽人気曲ランキング 吹奏楽オリジナル編第1位「交響的序曲」

吹奏楽人気曲ランキング吹奏楽オリジナル編の栄えある第1位はジェイムズ・チャールズ・バーンズ作曲の「交響的序曲」です。

木管、金管、打楽器のどれかに偏ることなく、全てのパートに見せ場が存在し、ソロやソリも多く、吹奏楽器の魅力、吹奏楽の魅力を存分に教えてくれる、まさに名曲と言える曲です。

私の心に残る自由曲名演!ベスト5

吹奏楽の人気曲をまとめてきましたが、あなたの好きな曲や、知っている曲、そして吹奏楽経験者ならば演奏したことがある曲はありましたか?

ここからは吹奏楽コンクールでの心に残る名演を披露した高校とその時の自由曲をランキング形式で発表します。

 

 私の心に残る自由曲名演!第5 柏市立柏高校「海の男達の歌」

私の心に残る自由曲名演!の第5位は、第46回全日本吹奏楽コンクール全国大会での、柏市立柏高校の自由曲、ロバート・W・スミス作曲の「海の男達の歌」です。

柏市立柏高校吹奏楽部は強豪校ひしめく東関東支部にいながら全国大会に28回出場している屈指の実績を誇る名門吹奏楽部です。

冒頭のカモメの声で観客の心を掴み、中間部の切なさ漂うアルトサックスソロからの豪快なフィナーレが魅力的です。

原曲ではオーボエにあるソロをアルトサックスが吹き替えていましたが、以後のコンクールや演奏会ではアルトサックスでソロを演奏する団体が続出し、またこの演奏がきっかけとなって『海の男達の歌』の爆発的な人気を呼んだほどの名演でした。

 

私の心に残る自由曲名演!第4 福岡工業大学附属高校の自由曲「カウボーイ」

私の心に残る自由曲名演!の第4位は、第35回全日本吹奏楽コンクール全国大会での福岡工業大学附属高校の自由曲、J. ウィリアムズ作曲の「カウボーイ」です。

現在は名前を変えて福岡工業大学附属城東高校です。

豪快なサウンドが魅力ですが、冒頭のホルンは高校生の演奏とは思えない迫力で、終盤にもホルンを中心とした金管楽器がハイトーンを連発し心震える記憶に残る名演と言われています。

また、パワフルな金管楽器とは対照的に、木管楽器のメロディーは軽やかで楽しげでこの対比も魅力的です。

 

私の心に残る自由曲名演!第3 神奈川県立野庭高校「アルメニアン・ダンス パート1

私の心に残る自由曲名演!の第3位は神奈川県立野庭高校「アルメニアン・ダンス パート1」です。

全国大会に8回出場し、うち6回金賞を受賞していて、2016年にTBSドラマ「仰げば尊し」で、同校をモデルとしたドラマが放映され話題となりました。

現在は神奈川県立横浜日野高校と合併し、神奈川県立横浜南陵高校となっています。

現在もネット上に音源があり、情熱的かつ若々しさ溢れるパワフルなサウンドは、30年以上たった今聴いても新鮮な感動と迫力を与えてくれます。

 

私の心に残る自由曲名演!第2 埼玉栄高校「ダフニスとクロエ」

私の心に残る自由曲名演!の第2位は、全日本吹奏楽コンクール全国大会での、埼玉栄高校の自由曲、ラヴェル作曲の「ダフニスとクロエ」です。

強豪校がひしめく埼玉県において全国大会出場回数は最多で、最激戦支部のひとつである西関東においても、圧倒的な歴史と実績を誇る名門の吹奏楽部です。

1986年の埼玉栄高校の演奏は「吹奏楽ダフクロ史上最高の名演」と言われており、また埼玉栄高校初の全国大会金賞受賞曲でもあります。

こちらも現在もネット上に音源があり、かなり昔の演奏なのですが、今聴いてもまったく色あせない感動と若々しさです。

 

私の心に残る自由曲名演!第1 精華女子高校「ワインダーク・シー」

私の心に残る自由曲名演!の栄えある第1位は、第61回全日本吹奏楽コンクール全国大会の精華女子高校の自由曲、ジョン・マッキー作曲の吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」です。

それまで、精華女子を指導されていた藤重佳久先生が定年退職し、櫻内教昭先生へと指揮者が変わりましたが、その年は惜しくも代表にはなれませんでした。

そして翌年、櫻内先生率いる新生精華女子高校吹奏楽部は、難曲を引っ提げて全国大会へ返り咲き、金賞を受賞しました。

その時の伝説の名演で演奏された「ワインダーク・シー」ですが、吹奏楽コンクールではまだ多く演奏されていないものの、同じ年の全国大会で片倉高校、東海大学菅生高校が演奏して話題となりました。

まとめ

いかがだったでしょうか?

ここで紹介した曲は、高い演奏技術を求められる曲ばかりです。

吹奏楽コンクールに出場する学生たちは、本番で演奏を披露するまでにいくつもの困難があり、それを乗り越えてきたでしょう。

吹奏楽経験者の方で吹奏楽コンクールに参加した経験がある方ならきっと、彼らの喜びや練習での苦労が理解できると思います。

だからこそ感動があり、聞く人の記憶に残っていきます。

今後もどんな曲が演奏され、どんな曲が演奏されるのか、そして名曲が生まれていくのか期待せずにはいられません。