吹奏楽で使うチューバの種類はいくつか知ってる?見分け方や特徴を詳しく解説!

吹奏楽で使うチューバの種類はいくつか知ってる?見分け方や特徴を詳しく解説!

チューバといってもひとつではありません。

吹奏楽経験者の方は、ざっと2、3種類のチューバを思い浮かべる方も多いのでは?

そんなチューバの種類や見分け方、特徴を詳しくご紹介します。

スポンサードリンク

吹奏楽で使われるチューバの種類

チューバの種類と一口でいっても、形や菅などバリエーションが豊富です。

それぞれ何が違うのでしょうか?

吹奏楽で使われるチューバを中心にみていきましょう。

ピストン式とロータリー式

まず、形の違いとして、チューバにはピストン式とロータリー式があります。

吹奏楽をやっていた方はどちらの形も見たことがあるのではないでしょうか?


ピストンチューバ
引用:https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/winds/tubas/ybb-321ii/index.html

 


ロータリーチューバ
引用:https://jp.yamaha.com/

 

管の種類

チューバにはB♭菅、C菅、E♭菅、F菅という4種類の管があります。

それぞれ、開放(ピストンなどを何も押していない状態)で音を鳴らしたときに出る音が異なります。

 

吹奏楽でよく使われるチューバはB♭菅です。

学校でも一般的に購入されることが多い種類です。

 

次に使われるのはE♭菅チューバではないでしょうか。

「E♭(エス)バス」と呼ばれたりもします。

私の学校でも、曲によってE♭バスを吹くこともありました。

 

C菅、F菅は吹奏楽ではあまり使われません。

プロの方が、オーケストラやアンサンブルで使用することが多いようです。

B♭菅やE♭菅に比べて、少し扱いにくいこともあり、簡単に言うと「上級者向け」のチューバです。

 

材質

金管全般にいえることですが、材質も異なります。

イエローブラス、ゴールドブラスなどの真ちゅう製のチューバが主です。

他には、ノーラッカー、ラッカー、銀メッキ仕上げなどのチューバもあります。

 

チューバの見分け方や特徴

チューバにさまざまな種類があることが分かったところで、次にその見分け方をご紹介します!

ピストンとロータリーの違い

見た目

先ほどご紹介したとおり、ピストンチューバとロータリーチューバは形が違います。

構えると楽器の向きも変わります。

 

チューバはバルブのシステムによって、ピストン式とロータリー式に分かれています。

さらにピストンチューバには、トップアクション式とフロントアクション式があります。


フロントアクション式(画像はC管です。)
引用:https://jp.yamaha.com/

 

トップアクション式は、ピストンが上下に動き、右手で押さえ、構えた時に奏者の右側にベルがきます。

ピストンが前側に付いていて、右手で押さえ、奏者の左側にベルがきます。

吹込管が短いのも特徴のひとつです。

 

フロントアクション式ベルが奏者の左側にきます。

ロータリー式も、レバーを右手で押さえるため、ベルは奏者の左側にきます。

 

ピストンとロータリーの両方を使用する吹奏楽部は、違う方向を向いているのをコンクールなどでもよく見かけます。

当時、ロータリーチューバでそろえている学校を発見すると、少し身を乗り出してしまいました。

 

また、主に使われる国が異なるため、それぞれのスタイルが出来上がりました。

  • トップアクション式:イギリス、フランスなどで人気のタイプです。
  • フロントアクション式:アメリカで人気のタイプです。
  • ロータリー式:ドイツやオーストリア、ロシアなどで使われるタイプです。

 

音の切り替え

どちらも空気の流れを切り替えるためのバルブシステムに違いがあります。

それぞれ、空気の流れる角度やバルブの動く長さが異なるため、音が切り替わるときの音色やスラーのかけやすさなどに違いが出てきます。

  • ピストン式の息の流れ:ピストン上下の運動距離が大きい。
  • ロータリー式の息の流れ:約90°の回転で音が変えられるので、ストロークが少ない。

 

音色

  • ピストン:トランペットやユーフォニアムと同じタイプのバルブアクションのため、華やかな音色です。
  • ロータリー:ホルンやテナーバストロンボーンと同じタイプのアクションのため、柔らかい音色です。

 

管の違い

楽器の大きさ

チューバそのものの大きさは、菅の種類で異なります。

最も大きいのはB♭チューバです。

響きが豊かで深く、柔らかく重いのが特徴です。

 

次に大きいのはC チューバです。

B♭チューバと同様重くて深い響きを持っていますが、少し音の輪郭が明確になり、オーケストラやアンサンブルで使われます。

E♭チューバや Fチューバは更に調子が高くなるので音色は明るめになり、ソロやアンサンブルで多く使われます。

ドイツではFチューバもオーケストラで多く使われます。

 

音色

菅の種類でも音色が異なります。

  • B♭チューバ:響きが豊かで深く、柔らかく重い太めの音色です。
  • Cチューバ:B♭チューバと同様に、重くて深い響きを持っていますが、音の輪郭が少し明確になります。
  • E♭チューバ:調子が高くなるので音色は明るくなります。
  • Fチューバ:E♭チューバと同様に、調子が高くなり明るい音色です。

まとめ

いかがでしたか?

思いのほか、形や菅の種類が豊富でした。

特に、CチューバやFチューバは吹奏楽ではなかなか見かけない種類です。

私は高校時代の講師がCチューバを持っていて、吹かせてもらったことがあります。

運指も音色も吹いた感じもいつもと全く違い、貴重な経験でした。

もし身近に珍しいチューバを持っている人がいたら、見せてもらったり吹かせてもらってみては?

普段使っているチューバと比べてみると、感覚が違っておもしろく、勉強になりますよ!